会長ごあいさつ  澪電会のさらなる発展に向けて

白川 功
澪電会会長 白川功
(電子・昭38)

 会員諸兄におかれましてはご壮健でご活躍のこととお慶び申し上げます。昨年6月の総会で会長を仰せつかって以来、本会発展のため、役員、幹事および事務局の皆様方共々、同窓会活動につきまして、いろいろと知恵を絞っているところであります。

 澪電会の更なる発展を期するためには、守るべき3つの原則があります。第1は、母校の電気系教室が実践されている教育・研究・社会貢献の活動をいかに支援するか、第2は、会員にどのようなbenefitを提供するか、第3は、澪電会の運営をどのように健全化するか、ということであります。

 以下にこれらの課題につきまして、過去1年間どのような活動をしてきたか、あるいは今後どのような計画をもっているかについて述べ、皆様方のご理解とご支援を賜わりたいと存じます。

[I] 電気系教室への支援

 1901年(明治34年)5月、東京に官立東京高等工業学校(現東京工業大学)が、大阪に官立大阪高等工業学校が、それぞれ同時に誕生しました。1908年2月、後者に電気科が新設され、これがわが電気系教室の母体となり、昨年、創立100周年を迎えました。

 これを祝して、澪電会では、電気系教室と共催で、昨年11月4日、U2-311教室に満杯の200名以上の学生と教職員を集めて、電気系教室、情報科学研究科、レーザーエネルギー研究センターの歴史を振り返った「創立100周年記念講演会」を開催し、さらに、本年6月6日、リーガロイヤルホテルで、300名を超える会員諸氏のご臨席を仰ぎ、「創立100周年記念総会・祝賀会・講演会」を開催しました。この講演会では元総長の熊谷信昭先生(通信・昭28旧)と(株)NTTドコモ社長の山田隆持氏(通信・昭46)には100周年記念にふさわしい未来を語るご講演を頂戴し、祝賀会では現総長の鷲田清一先生、名誉教授の山中千代衛先生(電気・昭23)、および工学研究科長の馬場章夫先生から力強いお言葉を賜わり、懇親会は名誉教授の櫻井良文先生(電気・昭18)の乾杯で始まり、長年の旧交を温める歓談が盛り上がり、創立100周年にふさわしい盛会となりました。

 澪電会恒例の「卒業・修了祝賀会」は、本年度は、3月23日(月)千里阪急ホテルで開催し、元総長の熊谷信昭先生と関西電力(株)常務取締役の藤野隆雄氏(通信・昭46)から、社会に巣立つ学生への激励のお言葉を賜わりました。また、母校の支援という観点で昨年度から新規に始めた、新入生をエンカレッジするための「祝賀講演会」は、本年度は、5月2日に大講義室U2-211で開催し、講師にマイクロソフト(株)代表執行役社長の樋口泰行氏(電子・昭55)をお招きし、自ら歩んだ道と勉学への誘いについて熱く語って頂きました。

[II] 支部会員へのサービス

 支部会員に対する最大のサービスは、支部総会と同時に開催される見学会や講演会を盛り上げることであります。本年度からは、多数の会員各位の支部行事への参加を図るため、各支部総会の開催日程をあらかじめ会報に載せることにしました。本年度は、北陸支部が、すでに6月13日第20回記念総会を宇奈月で開催し、支部長のお計らいで翌日「黒四」を見学することができ、本部からは6名の先生方が参加し、極めて盛大な催しとなりました。他支部の開催予定は以下に記しますが、場所や行事等の詳細につきましては、ホームページ(下記)をご覧ください。

  • 10月17日(土) 中国支部:
    • 13:00 広島駅新幹線口集合、見学会:中国電力土居発電所+国土交通省温井ダム
    • 17:00-20:00総会・懇親会:小町クラブ(広島市中央区小町6-38)
  • 10月31日(土) 東海支部:
    • 13:10 刈谷駅集合、見学会:依佐見送信所記念館(IEEE Mile-stone認定)
    • 15:30-19:30 総会・懇親会:テンダロッソバルヴィノ(フローラルガーデンよさみ内)
  • 11月 7 日(日) 九州支部
  • 11月21日(土) 四国支部
  • 来年4月、東京支部

 支部の行事が、多数の会員の興味を引き、一同に会する機会を創出することが、支部活性化の最大の要因であります。是非とも多数参加頂き、人脈拡充の機会としてご活用頂ければ幸いです。

[III] 澪電会運営の健全化

 澪電会の会費納入率をどのような手順で引き上げるか、は澪電会運営の死活問題であります。従来は、役員とクラス委員の献身的なご努力で、納入率の下落を食い止めることができ、9,000名を超える会員中23%の2,100名の方々に会費を納入して頂きました。今後は、残りの7,000名の方々に対して、いかに会費4,000円に足りるbenefit を創り出すか、が鍵となります。

 澪電会が現在行っている名簿発行は会員への根源的なサービスであります。昨今、個人情報保護法によって各種の名簿発行にブレーキがかかっておりますが、わが澪電会はそれを押し切って、従来通りの名簿発行を断行し、会員各位の利便性を確保してきました。今後も継続して発行する予定でありますので、会員各位のご理解とご支援を改めてお願い致す次第です。

 また、恒例の見学会には、多数の若手会員も参加できる仕組みを導入しております。昨年度は11月7日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのコジェネ設備とアトラクションの制御設備を見学し、若手会員の参加を得ました。今年度は11月13日(金)、近鉄けいはんな線と阪神なんば線が結ぶ奈良・神戸間の設備見学を予定しております。多数の会員各位のご参加を期待いたしております。

 新しい会員サービスとして、インターネットによる「告知板」である会員向けSNS (Social Network Service) を導入しました。これは澪電会の本部・支部からの案内だけではなく、教育研究、産学連携、就職の動向やニュース、学会・業界や起業にかかわるニュース、講演会・交流会・同窓会の速報、個人会員からの要望、等に関する身近な情報交流の機会を提供することができます。この新たな仕組みによって不特定多数の会員相互の連帯感を強める仕掛けが構築できるものと確信しております。澪電会のURLは11月頃に変更を予定しており、新URLは http://www.reidenkai.jp/ となる予定です。それまでは、従来通り、http://www.osaka-u.info/~reidenkai/ です。

 ここで、特に、若い世代の会員各位に申し上げたいことは、学生時代に築いた、先生方、同級生、所属研究室の諸先輩、同僚、後輩との間の絆は、ビジネスだけでなく、プライベートにおきましても今後極めて重要になるということです。さらに、澪電会には企業や業界で活躍され、影響力の大きい立場の諸先輩が大勢おられますので、澪電会の行事に参加し、諸先輩の方々との絆をも新たに形成し、より広範かつ強固な人脈を築くことによって、企業内活動、業界活動、産々連携、産学官連携において、実りある成果をあげることが確実に可能になると思います。その意味で、澪電会の行事に積極的に参加し、人脈を拡大し、大いに飛躍して頂きたいと念願するものであります。

 以上述べました各種催しをフルに活用して、人脈を拡充することが、結局は、benefitを創出することに繋がるものと思います。澪電会の更なる発展のため、会員の皆様方には、引き続き、澪電会活動にご理解とご支援を賜りたく切にお願い申し上げる次第です。(平成21年9月17日記)


Last-modified: 2009-09-25 (金) 19:16:15 (5320d)