会長ご挨拶(2023年4月)新しい会員の皆様をお迎えするにあたって 澪電会会長 北山 研一
(通・昭和49)
新会員の皆様は入学されると同時に同窓会組織の澪電会の準会員となられ、卒業されるにあたり正会員となられました。この度皆様をお迎えできることを大変嬉しく思います。この機にあたり、私どもの活動をご紹介し、激励の言葉を述べて挨拶とさせていただきます。 先ずは、この3月の澪電会主催の卒業謝恩会を長引くコロナ禍の影響で4年続けて実施できず、友人達と笑顔で最後の別れを楽しみにしていた皆様をお気の毒に思います。振り返ればオンラインの授業や、外でも飲食の自粛などで、それまで当たり前だったコミュニケーションが絶たれ、心に憤りと諦めが鬱積しているのではないでしょうか。この会報「澪電」がお手許に届く頃にはニューノーマルに戻っていることを祈っています。 澪電会は、およそ100年前、阪大の前身の大阪高等工業学校時代に発足した由緒ある同窓会組織です。「澪(みおつくし)」は水路標識を意味し、大阪市のシンボルマークにもなっています。現在の会員数は約1万名、会員の年齢層は20代から40代をピークとして70代までほぼ均等に分布しており、また様々なキャリアを有する会員が集う組織に発展しています。そこで「全世代リーチアウト」をモットーに、会員の皆様全員に興味を持ってご参加いただける様々なイベントを開催しています。 最近、「若い世代ほど仕事のやりがいや柔軟性を重視」という興味深い新聞記事を見かけました。詳細は端折りますが、以下のような考え方は至極真っ当だと思います。
企業は半世紀前なら勤勉で真面目な働き手を求めていました。今の時代はそれも必要条件ですが、加えて指示待ちでなく前例のないことに果敢にチャレンジする人材を求めていると思います。人間、本当にやりたいことしか続けられないと言います。周りは諸君のそんな努力する姿勢を必ず見てくれていますので、しだいに信頼を得られるようになり、少しずつ本当にやりたいことに近づいていけるのではないでしょうか。 さて、会員名簿は貴重な財産です。皆様にはこの会員名簿の活用を是非お薦めします。名簿から卒業年次、学科・専攻、職歴などを検索できますので、条件に合うグループを抽出し、その中から先輩や後輩を探し出して相談を持ちかけるなど様々な用途に使用できます。先ずはご自身のIDとパスワードを登録(注2)してお試し下さい。会員名簿は常に最新のものでなくてはなりません。皆様にはご自身の個人情報を小まめに更新することも心がけ、利用価値を高めていただくようお願いします。なおHPからは教職員の名簿にもアクセスできますので合わせてご活用ください。余談になりますが、本当に必要な情報を提供してくれるのは皆様の生活圏にある近しい幾つかの小さなコミュニティ、即ちSmall-world NetworkであるということがNatureの有名な論文(注2)で述べられています。この澪電会の中にも仕事や趣味などのSmall-world Networkが次々と生まれ、会員どうしのコミュニケーションが活発になっていくことを期待しています。 (注1)https://www.wd-system.jp/reidenkai/ (注2)Strogatz, S. H. & Stewart, I. Collective dynamics of “small-world“ networks. Nature, 393, 440-442( 1998). 会長ごあいさつ一覧
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